三国志14 部隊戦闘のダメージ計算式

部隊能力戦法のダメージ計算式と検証してきたので、
今回は部隊戦のダメージ計算式です

1部隊 VS 1部隊の戦闘を想定しています
複数部隊、すなわち包囲効果の影響はそのうち…

実際のところ計算式は複雑なので、
完全に把握する必要はありませんが
仕組みを知っておくと
戦闘前に結果が予測できて便利かもしれません

なお、検証は難易度上級で行いました

部隊戦のダメージ計算式

以下の式でダメージを近似できます
 部隊能力1500くらいまでしか試していないので
 それを超えると誤差が大きくなると思われます

部隊戦のダメージ計算式
 ダメージ = (1 + 0.0000107 × 兵数) × (100 + 0.1×攻防差)^2 /100
 
兵数 :自軍と敵軍の兵数の合計
攻防差:自軍の攻軍と敵軍の防御の差
^2  :2乗

 
詳細に入る前に簡単に説明すると…
(1+0.0000107×兵数)
 この部分は兵数(戦闘の規模)が多くなると
 ダメージも大きくなる
ことを表しています
 
(100+0.1×攻防差)^2/100
 最初の「100」が基本ダメージになります
 ここに攻軍と防御の「差」で補正をかけていく形となっています

では、詳細をみていきます
 

攻防差によるダメージへの影響

14の戦闘において押さえておきたい箇所です

ダメージは攻軍と防御の「比」ではなく、
攻軍と防御の「差」で決定している

 
先の数式では
(100 + 0.1×攻防差)^2 /100
にあたる部分です

実際にゲーム内で攻防差を変化させ、
ダメージの変化を測定すると
以下のようになりました (合計兵数1000のとき)

攻防差ダメージ
-8003
-7506
-7008
-65012
-60016
-55020
-50025
-45030
-40036
-35042
-30049
-25055
-20062
-15071
-10080
-5089
099
50111
100122
150133
200145
250158
300170
350184
400195
450212
500221
550238
600252
650275
700285
750309

 
ここで一番重要なのは

攻防「差」が等しければ、
どれだけ部隊能力が上がっても
同じダメージとなる
 ※合計兵数が等しい場合

という法則です
(ダメージの揺らぎによる誤差は生じます) 
 
例を挙げると
ケース1
 自軍:攻軍防御1500
 敵軍:攻軍防御1200

ケース2
 自軍:攻軍防御 600
 敵軍:攻軍防御 300
この時、攻防差は等しいので同ダメージとなります
 
これは実際のプレイにおいて
押さえておきたい点で
特に事前に勝敗の予測をする際に役に立ちます
 
部隊能力を「差」ではなく「比」で見てしまうと
前者の場合、そこまで極端な差にはならない
なんて判断をしてしまうかもしれません
 
実際は両者ともキルレシオ1:3.5程度の
かなり厳しい戦いになります
 
 
さて、その他の特徴としては …

攻軍>防御の状況になるにつれて
ダメージが加速しやすくなり、
 
逆に防御>攻軍の形になるにつれて
ダメージの減り幅は穏やかになっていきます
 それでもゲーム中ではダメージ1連発の状況は頻発しやすいですが…

また、グラフを見ると攻防差が+400以降でいびつな形になっています
これはダメージに揺らぎ(ランダム値?)があることを示しています

実際にプレイすると
同じ攻軍防御に揃えても状況によって
ダメージが多少異なることがあります
 

兵数(戦闘の規模)のダメージへの影響

さて、先の部隊攻防差に比べると
こちらはおまけ程度の補正になっています

最初に簡単に触れた通り
合計兵数(戦闘の規模)が大きくなるほど
ダメージが大きくなっていきます

ダメージが大きくなるだけで
兵数が少ない方が不利になる…という訳では無いです
 
ダメージ算出に関わるのは「合計」兵数で
例えば
 ケース1
  部隊1 5000人
  部隊2 5000人

 ケース2
  部隊1 500人
  部隊2 9500人

どちらのケースでも攻防差が等しければ
同じダメージとなります

実際にゲーム内で合計兵数によるダメージへの影響を測定すると、
以下のようになりました (攻防差0の時)


合計兵数ダメージ倍率
200961.00
1000991.00
15001001.01
20001001.01
30001031.04
40001041.05
50001041.05
75001081.09
100001111.12
150001161.17
200001221.23
300001311.32


 表の倍率は、ほぼ補正の掛かっていない
 合計兵数200の時を1.0倍としています 
 
 

先ほどの攻防差のグラフと同様に
ダメージの揺らぎが発生していますが
概ね直線的な関係…
 
すなわち、
兵数が多くなるほど
ダメージが大きくなる
という関係になります

さて、この結果をダメージ計算式に落とし込むと
1+0.0000107×兵数
という式になります

合計兵数が1000人増えるごとに
ダメージ倍率が1.07%ずつ増加する

って形ですね
 
合計兵数30000人で200人時の1.32倍程度、
補正は両軍にかかって不利になることは無いので
実際のプレイではあまり気にしなくても問題ないです

なお、これは実験から導き出した式なので
厳密には異なるところはあると思います
 
 

付録1:攻防差によるキルレシオの変化

せっかくなので、
部隊攻防差に応じたキルレシオの表を作ってみました
 ※キルレシオ:こちらが1人やられる際に何人倒せるか
 
ただし、魚鱗以外の陣形では
攻軍と防御が等しくないので、
ここでは魚鱗陣形のみを扱います
(厳密には魚鱗でも防御が1だけ上)
 

攻防差150なら
部隊1:攻軍防御500
部隊2:攻軍防御650
といった形です
 
仮に攻軍防御が
部隊1:500→1000
部隊2:650→1150
という形になっても、
キルレシオはほぼ同じになります
   

攻防差キルレシオ
501:1.2
1001:1.5
1501:1.9
2001:2.3
2501:2.9
3001:3.5
3501:4.4
4001:5.4
4501:7.1
5001:8.8
5501:11.9
6001:15.8
6501:22.9
7001:35.6
7501:51.5


前述の通り、ダメージには揺らぎがありますので
再現しようとすると多少結果が変わります
 
 

付録2:部隊戦闘のバランスについて所感

最後に三国志14のダメージ計算式について
思うところを…
 
 
三国志14の戦闘は圧勝や惨敗など
極端な結果になりやすく、
個人的にはちょっと残念な要素です
 
これは、
慣れたプレイヤーが親愛やバフなどを盛り込む、
高難易度CPU勢力の地域隣接効果が非常に高いため、
部隊能力が高くなりやすく
 
一方で、ダメージ計算式では
攻防差200程度という比較的小さい部隊能力差でも
充分なダメージ差になる
という
バランスになっているのが原因だと思います
 
小さい部隊能力差を想定して、
ダメージ計算式が作られているのに
想定を超えて部隊能力が高くなりすぎたため、
大味な戦闘になってしまった…
  
一番弊害を受けているのが
超級以降のCPU勢力同士の戦い
 
地域隣接効果を受けやすい防御側と
基本的にあまり受けられない攻城側で
部隊能力が違いすぎてしまうため、
一方的になってしまうことが多い
 
超級以降の難易度では
ダメージ計算式の方が対応しきれなかった
感があります
 
超級以降の難易度は後出しなので
仕方がない面はありますが少し残念です