三国志14 攻城兵器の理屈と実際

衝車投石井闌
三国志14の攻城兵器はこの3つです

これまでダメージ計算式や都市の防御などを
調査して分かってきたことも増えてきました

その観点での攻城兵器の説明
どの兵器を選択するべきかをやっていきたいと思います

また、実際に攻城兵器で都市を落としてみて
その確認をしていきます
 
関連
都市・関の防御値について

部隊能力:攻城と破城

まずは都市や関の攻略に関わる基礎知識
陣形能力の攻城破城についてです

攻城

攻城は都市や関の兵数ダメージに関わる部隊能力です
 
攻城の計算式

攻城 = 基礎能力 × 隣接地域効果 × 親愛 × 個性効果
 基礎能力 = 陣形能力 × (10 + 統率×0.1 + 兵数補正) × 士気補正 × 施政効果

計算の方式は攻撃や防御と同じになっています
 
破城との大きな違いは、
野戦部隊の攻撃や防御と同じく、
親愛で大幅に強化できるという点
  
また、親愛などで同じ1.2倍の強化した場合でも
井闌と投石でダメージを比較すると
陣形能力の大きい井闌の方が
ダメージを大きく伸ばすことが出来ます
 ここは魚鱗と鋒矢の関係と同じですね
 
攻城は部隊能力を上げれば上げるほど
加速度的にダメージが上がっていきます

これはダメージ計算式(兵数補正など一部省略)が
このようになっているためです

ダメージ = (100 + 0.1×攻防差)^2 / 100

^2  :2乗
攻防差:攻城(兵器)-防御(都市)
 
 
耐久の高い都市や関は防御が高いので
野戦陣形、場合によっては投石でも
攻城によってはほとんどダメージを与えられません
 
以上の理由により、
都市・関へ兵数ダメージを通すという点において
井闌は絶対の優位を持っています
 
 

破城

破城は都市や関への耐久ダメージに関わる部隊能力です
 
破城の計算式

破城 = (陣形能力×統率×0.02) × (1 + 0.00005×兵数) × 施政効果 × 個性

ここだけ見ると分かりにくいですが、
攻城に比べ、統率兵数が影響を与えやすいようになってます
 、
また、計算式に親愛効果と隣接地域効果が入っていないので
大幅な強化はしにくいのが特徴です
 
計算式が全部乗算なので、
統率が1だったりすると他でいくら盛っても
破城1になってしまったりします

兵数の方は
兵1000で1.05倍
兵2000で1.10倍
兵10000で1.50倍
と、ストレートに倍率が掛かっていきます
 
 
破城は攻城と違って、
部隊能力の破城がそのまま耐久へのダメージになります
 
なので、部隊能力が低めの野戦部隊でも
確実に耐久ダメージを積み重ねることが出来ます

 
例えば、
魚鱗は破城の陣形能力が6、衝車は60です
 
性質上、他の条件が同じであれば
魚鱗は衝車の1/10の破城値になり、
1/10の耐久ダメージを与えられます
 
すなわち、10部隊集まれば
衝車と同じ耐久ダメージとなります
 
というわけで高い部隊能力に
絶対の価値がある攻城と違い、
破城は数で代替可能です
(実際10部隊用意するのは大変ですが…)
 
 

各攻城兵器の特徴

ここからは各攻城兵器の
部隊能力や計算式から見た理屈
実際に動かしてみた結果や感想である実際に別けて
説明をしていきます
 
陣形能力比較

機動攻軍防御攻城破城
衝車1010181560
投石1214164545
井闌910207020

衝車

理屈
衝車の要である破城は攻城に比べ、
能力を伸ばしづらいです
 
が、部隊能力が低めでも
確実に成果を出せて安定感があるのが
衝車のポイントとなります
  
攻城は部隊能力が不十分だったりすると
役に立たないことがありますので…
 
統率は高いけど、他に親愛武将がいない…
などの余り者を兵器担当にするのでしたら
衝車は一番使いやすいかもしれません
 
兵数は多めにしてあげると活躍しやすいです
 
 

実際
衝車で拠点を落とすとなると
・拠点の耐久0での陥落
・拠点の兵数0での陥落

両方のパターンがあります
 
耐久0で陥落させるパターンは
兵器単独での攻略になりやすい
兵数の多い(だいたい7000以上くらい)都市で起こりやすいです
 
逆に兵7000以下の都市では
兵数0で陥落することが多くなります
 
衝車は破城に特化しているのですが、
耐久を削る過程で、都市の防御が低くなり、
護衛の野戦部隊でもダメージを通しやすくなる
ため
兵数0での陥落が起こります
 
こちらのパターンはほぼ兵数と耐久、
両方が0またはそれに近くなります
 
野戦部隊の数が多く強力だったり、
護衛の野戦陣形が魚鱗だったりすると
この傾向は強くなります
 
こういった理由で
衝車は兵器単独で都市を落とすというよりも
野戦部隊と協力して都市を落とすという形になりやすいです
耐久ダメージは野戦部隊でもしっかり入るので…
 
 
衝車での陥落は時間がかかりがち
耐久を削り切るのは兵数を削るよりも
時間がかかる傾向があります
 
兵数0での陥落パターンの場合は特に顕著です
投石や井闌が最初から兵を削っているのに対し、
衝車はある程度耐久を削ってから、兵を削り始めるので…
 
そして、野戦陣形でダメージを出せるようになるといっても
投石や井闌ほどのダメージは出ません
(攻城が大きくなるにつれ加速度的にダメージが増えていく、という法則)
  
 
衝車の方が早く落とせるパターンもあります
兵数が10000を超えており、耐久が2000の都市などは
井闌より速く落とせることもあります
 
ただ、衝車に有利な条件を揃えた結果なので
実際は井闌の方が早いことが多いでしょう
 
 

投石

理屈
攻城も破城も中途半端
攻城:井闌(70)>投石(45)>衝車(15)
破城:衝車(60)>投石(45)>井闌(20)
 
どちらかというと衝車寄りの中間になります
 
これは破城に関わる耐久ダメージは
衝車の75%で一定
しているのに対し、
(他の条件を揃えた場合)
 
攻城に関わる兵数ダメージは
井闌に数倍の差をつけられることも多い
です
ここら辺はダメージ計算の方法が違うからですね
 
 
実際
中途半端な能力ってゲーム慣れしてる人にとっては
敬遠されることも多いんですが…
 
実際使ってみると便利です
というのもやっぱり機動が高いという点
 
機動はちゃんと数値通りの倍率で移動速度が決まっており、
同じ地形ならば投石は
衝車の1.2倍、井闌の1.33倍速く動けます

 

単純に敵の都市まで行くのに時間がかからないですし
同一ターン内で野戦陣形の空いた隙間に滑り込みやすいです


 
しかし、拠点との殴り合いになると
他の兵器の劣化になりやすい上に
防御が低いため脆いという欠点はあります
 

さて、投石でポイントとなるのは「攻城」です
ちゃんと拠点にダメージを通せる攻城を確保しておかないと
他の兵器との差が酷いことになります
 
ただし、しっかりと強化をしていても
同じように強化した井闌とは大きな差がつくようになります
こればっかりはしょうがないです
 
都市攻めの際は適当に選んでも結果を残してくれますが、
関攻めでは注意が必要です
 
ダメージを通せる攻城を確保しにくいのと
長期戦になりやすいので、
防御が低いのが響きます
 
投石は耐久(=防御)を落としながら、
城兵も削れるから長期戦になれば、
一番効率的にダメージを与えられる
 
…と理屈で考えるとそうなりそうですが、
実際は井闌より速く落とせることは稀です
 
そんな長期戦になる前に
井闌があっさりと落としてしまったり
脆い投石が先に壊滅してしまうでしょう
 
 

井闌

理屈

兵数ダメージが攻城の値で大きく違ってくるというのは
先に説明した通りです
 
その恩恵を最も受けているのがこの井闌で
強化しなくてもそこそこ強く、
強化すると異常なくらいのダメージを叩き出します
極級の敵勢力鋒矢気分

投石と違い井闌はよっぽど弱い武将を選ばない限り
ダメージが通らないということは無いのです
気をつけるのは耐久8000の関くらいでしょうか
 
 
実際
機動が9しかないので、都市に取り付くまでが大変です
できれば周囲HEXを占領して
井闌の移動ルートを確保しておきたい所です
参考:敵地における行軍速度の減衰
 
また、井闌は攻城が高く、破城が低いため
拠点を井闌1部隊で落とすという形になります
衝車とは逆ですね
 
故に、誤って壊滅してしまい野戦部隊だけになると
耐久を削るところから始めないといけないので
凄く面倒なことになります
 
 

どの攻城兵器を使えばいいのか

強さだけで選ぶなら部隊能力を高めた
井闌が一番だとは思いますが…
 
 
VS都市
耐久3000くらいまでの都市なら
なんでもいいと思います
私は行軍が楽な投石が多いです、楽だから(2回目)
 
耐久が4000を超えてきたら
井闌がいいと思います
 
投石は部隊能力が低い場合
ちょっと厳しいと感じることがあるかもしれません
 
衝車は陥落まで時間がかかりますが、
都市の兵が12000を超えてくるなら
衝車でも有りです
  
野戦部隊が弱いなら井闌
強いなら衝車という使い分けも有効です
 
また、兵数が多いと破城の伸びがいいので、
衝車や投石は気にかけてあげるといいかもしれません
 
 
VS関
関に兵2万や3万と溜め込んでいる時以外は
強化した井闌でサクッと落とすといいと思います
 
野戦部隊を優先して中々使いづらい
兵器強化の政策」の使いどころかもしれません
 
 

攻城兵器を使わないという選択肢

これまで攻城兵器を比較しておいてなんですが…
都市攻めに攻城兵器を使わないのも全然アリです
攻城兵器にまで手が回る余裕があるとは限らないですしね…
 
野戦部隊の防御が高ければ
時間はかかりますが、
ほとんど被害を受けずに落とすことが出来ます
都市からの斉射だけは注意
  
野戦部隊の能力を上げる手段が多いのに対し、
都市からのダメージを上げる手段は限られているため、
野戦部隊の防御を都市側の攻撃が
突破できない
という現象が起きます
 
防御が1400程度の3~4部隊で包囲すれば
ほぼシャットアウトできますし
そこまでいかずとも1200程度あれば十分だと思います
 
逆に防御が低い場合は
攻城兵器でサクッと落とした方が良いです
 
関の場合は時間がかかりすぎるので
兵器を使った方がいいと思います
 
 

付録1:攻城兵器の攻略 実戦記録

今回の記事を作成するに当たって
実際に攻城兵器で都市・関を落とした時のデータとなります

・攻城兵器の種類
・攻城兵器の部隊能力
・都市・関の兵数
・都市・関の耐久

これらを変化させると、
陥落までのターン数は
どのように変化するのかを調査しました
 

都市編

設定条件
実際に使用した攻城兵器の部隊能力
このように、の各3通りを用意しました

部隊能力防御攻城破城
衝車38732186
494411114
669556145
投石34496564
439123486
5951670109
井闌430150228
549192038
743259948

 
この部隊能力(弱・中・強)の設定はこのように行いました

部隊能力統率兵数隣接地域親愛士気
60400030100
75550031115
90700033130

 
 
なお、都市の攻略を
攻城兵器が単騎で行うことは無いです
 
なので護衛の野戦部隊を3部隊用意しました
部隊能力はこの通りです

防御攻城破城
魚鱗97142013

 
また、この3部隊とは別に都市からの攻撃を
分散させるために1部隊用意しました
この部隊は都市の包囲には参加してないです
 
都市側は太守の統率を80、士気を100
耐久を2000・3000・4000の3通り、
兵数を6000と15000に設定し、
上記の攻城兵器と野戦部隊で実際に戦わせました
 

結果

城兵6000
部隊能力耐久2000耐久3000耐久4000
衝車2.3ターン / 36%2.8ターン / 14%32% / 28%
2.0ターン / 67%2.6ターン/ 56%3.1ターン/ 45%
1.7ターン / 85%2.3ターン / 78%2.8ターン / 73%
投石1.9ターン / 39%2.4ターン/ 21%11% /42%
1.6ターン / 69%2.0ターン / 60%2.5ターン / 49%
1.4ターン / 84%1.6ターン / 81%1.9ターン / 78%
井闌1.7ターン / 59%2.0ターン / 50%2.6ターン / 31%
1.4ターン / 81%1.6ターン / 78%1.9ターン / 73%
1.2ターン / 92%1.3ターン / 91%1.4ターン / 90%

 

城兵15000
部隊能力耐久2000耐久3000耐久4000
衝車2.3ターン / 25%61% / 16%79%/ 37%
2.0ターン / 61%2.7ターン / 45%3.4ターン / 28%
1.7ターン / 82%2.3ターン / 75%2.9ターン / 67%
投石2.6ターン / 2%57%/ 28%74%/ 53%
2.2ターン / 49%3.1ターン / 27%3.9ターン / 5%
1.9ターン / 75%2.6ターン / 66%3.1ターン / 57%
井闌3.0ターン / 11%18%/ 32%49% / 59%
2.4ターン / 61%2.8ターン / 50%3.4ターン / 41%
1.8ターン / 85%2.1ターン / 83%2.4ターン / 81%

オレンジの塗潰しは攻城兵器が壊滅するまでに
都市を落とせなかったケースです
 
都市を落としたケースでは
陥落までのターン数 / 兵器の兵数が何%残ったか」を
表示しています
 
都市を落とせなかったケースでは
「都市の残兵数 / 残耐久」を割合で表示しています
 
 
井闌は部隊能力が高くなると
陥落までのターン数が飛躍的に短くなります

一方で衝車はそこまで変わりません
 
そして、井闌といえども部隊能力が低い状態で、
都市の兵数が多くなってくると
他の兵器に後れを取ります
(城兵15000、耐久2000のケース)
 
都市の耐久が高いと、
衝車は時間がかかり
投石は耐久をある程度削るまで
ダメージが通らなくなる場合があります
 
 

関編

設定条件
都市の時と同様に
部隊能力は弱・中・強の各3通りを用意

部隊能力防御攻城破城
衝車37331093
476395126
643535162
投石33193070
423118794
5721606121
井闌414144631
528184742
714249854

 
この部隊能力(弱・中・強)の設定はこのように行いました
都市攻めの時とは強化内容が若干変わっています

部隊能力統率兵数隣接地域親愛士気
60600010100
75800011115
901000013130

 
関側は太守の統率を80、士気を100
耐久を6000と8000の2通り、
兵数を4000と9000に設定しました
 
都市の時とは違い、兵器単独で関と交戦させます
 
 
結果

城兵4000城兵9000
部隊能力耐久6000耐久8000耐久6000耐久8000
衝車99% / 62%99% / 71%99% / 67%99% / 76%
85% / 34%99% / 42%96% / 32%99% / 49%
4.5ターン / 46%6.1ターン / 25%4.6ターン / 36%6.3ターン / 4%
投石85% / 73%99%/ 80%95% / 77%99% / 83%
7% / 64%76% / 59%70%/ 52%93% / 65%
2.4ターン / 71%3.8ターン/ 51%4.3ターン / 38%6.4ターン / 3%
井闌40% / 86%83% / 90%78%/ 88%94% / 91%
2.4ターン / 63%4.9ターン / 14%5.2ターン / 3%60% / 81%
1.2ターン / 91%1.7ターン/ 86%2.3ターン / 78%3.3ターン / 66%

オレンジの塗潰しは関を落とせなかったケースです
 
関を落としたケースでは
陥落までのターン数 / 兵器の兵数が何%残ったか」を
表示しています
 
関を落とせなかったケースでは
「都市の残兵数 / 残耐久」を割合で表示しています
 
 
衝車
都市攻めとは違い野戦陣形がいない(事が多い)ので、
関の耐久を0にすることでの陥落方法になります
故にどうしても時間がかかります
 
関の耐久が8000の場合はかなり厳しいです
 
兵数ダメージは耐久が相当減ってからでないと入りません
耐久0での陥落になるのでどうでもいいかもしれませんが…
 
 
投石
関攻めに必要な攻城を確保できるかがポイントになります
 
兵を削れるだけの攻城を確保できなければ
完全に衝車の劣化になります
 
耐久(防御)を削りながら
兵数ダメージを増やせる

 
…という面も確かにあるんですが、
長期戦になると防御が低く、脆いという弱点が
足を引っ張り、イマイチ噛み合わないのがもどかしい
 
 
井闌
耐久8000の関が相手だと
井闌と言えども部隊能力が低いうちは跳ね返されます
 
ただし、しっかり強化すれば
キルレートでも圧倒できるようになります
関なんて井闌の前では棺桶です
 
防御も陥落までのターン数も短いため
こちらの兵数があまり減らないのも良いところ

付録2:荒ぶる投石機

そこら中に石を撒き散らす脅威の兵器
攻軍5000くらいありそう